パソコンとインターネットが仕事や生活に定着するに従って、ノートPC、スマホ、タブレットを筆頭にテレビや一部生活家電等あらゆる分野でその技術やネットとの連携が当たり前となりつつあります。
まあ、一言で言って便利になりました。
そんな中、新たな端末として注目を集めているのがスマートウォッチです。
●スマートウォッチ登場
2015年アップルウォッチの登場でスマートウォッチの認知度が一気に上がりましたが、同じ発想の端末はそれ以前から紹介されていました。
少々難しい言い方としては、スマートウォッチは広義のウェアラブルコンピュータです。
ウェアラブルコンピュータはユビキタスコンピューティングを実現する為の端末群を指します。
ユビキタス!
パソコン黎明期をご存知の方なら良く目にしたキーワードですが、この記事を書くにあたって久しぶりに使ったキーワード「ユビキタス」。あらゆる場所で環境でパソコンとその技術が存在し使える事を目指した啓蒙的な言葉ですが、その精神に従ってかなり早い段階からスマートウォッチに近い端末は存在していました。
しかしあくまで試験的なものであったり、広告塔としてであったりして、どちらかと言えばキワモノ的な見方をされがちな印象でした。
まあ、あらゆる分野で言える事ですが、技術がまだ未成熟で端末の正当な評価につながり難かったのでしょう。
特にウェアラブル端末(スマートウォッチ)はハード的な技術以上にソフト面での醸成に時間が必要だったように思われます。
それらを解消し満を持して登場したのがアップルウォッチです。
正直アップルウォッチが登場した時はネガティブな意味での「またか」という印象でした。
先にも言いましたが多くのメーカーでウェアラブル端末(スマートウォッチ)はちょくちょく発表されていましたが認知度は低くキワモノ分野という印象が個人的に強かったので、いくらブランド力のあるアップルでもiPhoneのようなブレイクは無理だろうと思ったのです。
なので、その当時は完全スルーで気にも留めていなかったのですが、2018年頃からでしょうか、なんとなく周辺で目に付くようになってきたんですよね、スマートウォッチが。
個人的にスマートウォッチを意識するようになった頃、スマートウォッチ=アップルウォッチと何となく思っていたのですが、実際にはアップルウォッチ以外の多くの端末が市場に登場していた事に気が付きました。
●スマートウォッチ買ってみた
何となく広まっているスマートウォッチですが、実際に購入する動機になったのは趣味のランニングです。
スマホにランニング用のアプリを入れて走っていたのですが、心拍数を測れなかったのでその目的で購入を決意しました。
で、調べてみて個人的に思ったのは、現在のスマートウォッチ市場は、アップルウォッチ、アップルウォッチ以外の1万円以上の高額品、アップルウォッチ以外の数千円レベルの安価なスマートウォッチと大別して3種類に分けられます。
アップルウォッチはiPhone前提ですので、Androidな自分には選択できない事と、スマートウォッチに対する疑心もあり、ダメでも後悔しないだろう5千円以下の端末を昨年入手しました。
●スマートウォッチのいいところ
心拍数が測れて壊れなければいいや程度に思いながら実際に使い始めてみるとその便利さに驚愕しました。
先ず多機能です。歩数、心拍数、血中酸素濃度、睡眠時間、各種運動計測、メールとSNS受信etc、、、
そしてスマホと連携して専用アプリでデータの分析から保存までできます。
これらが5000円レベルの端末で可能になるとは思ってませんでした。
勿論各種の数値は専門端末と比較すれば目安レベルとは理解していますがそれでも健康を気遣う上では心強いです。
それから何と言っても一番良い所は、すぐに気が付いて見られる点です。
スマホを使っていれば分かるかと思いますが、スマホをバッグ等に入れていて電話やSNS着信に気が付かないケースがあると思います。
スマートウォッチを利用していると、着信に気が付かないとか、気が付いてもバッグから取り出す面倒な一手間などが無くなります。
些細な事に思えるかもしれませんが、これは意外に大きな変化です。
また地味ですが、見た目を変更できるのもスマートウォッチの良い機能です。
今日はデジタルのスポーツ向けとか、今日は針表示でフォーマルという感じでTPOに合わせて見た目を変更できます。
最初から期待値が低かっただけに、これらの便利さは衝撃でした。
とにかく使えば分かりますが、普通の腕時計に戻れなくなります。
●アップルウォッチはやっぱスゲー
パートナーが長年働いた仕事を辞める事になり、その労いの品としてアップルウォッチSeries6をプレゼントしました。
安いスマートウォッチしか知らなかったので、アップルウォッチの値段には腰が引けましたが、まあ高額なりの違いがあるんだろうと同じく初スマートウォッチとなるパートナーに渡しました。
結論から言えば、やはり元の腕時計には戻れなくなったそうです。
普段使いに慣れたところで比較させてもらいましたが、やっぱりお高いだけの事はありました。
ざっくり表現すると、安価なスマートウォッチは多機能と言ってもやはり機能限定端末であって、アップルウォッチはミニコンピューターと言えます。
アップルウォッチは私の使っている安価スマートウォッチの機能に加えて、画面が美しく上品だし、受信しかできない私の端末と違い、アップルウォッチは直接会話も返信(制限はあるが)も可能だし、マップも表示されるし、キャッシュレスな支払いも出来るし、siriとの連携も出来る。勿論OSアップデートもあります。
正直羨ましくなるクオリティです。
まあ、自分も使うためには最初にiPhoneに変更する必要がある訳で、、、ああアップルの罠に落ちそう。
●スマートウォッチの今後
現在のスマートウォッチはスマホとの連携が前提であり、スマートウォッチ単体でスマホ機能を持てるようになれば(アップルウォッチでは一部実現していますが)、今後更にシェアを広げる可能性は大いにあります。
スマートウォッチを使っている事で実感できるのですが、スマホの様に手に持って操作する必要がある端末と比較し、いつでもすぐに確認できつつ両腕を使える状態を維持できるというのは、日常生活においてかなり大きなアドバンテージを持っています。
ですので、スマホと同等の機能を持って単体で利用できれば、スマートウォッチ+進化したタブレット(ノートPCレベルの機能を持った)のような組み合わせがモバイル環境では一般的になるかもしれません。
まあ、現在のこの分野の進化速度はとんでもなく速いので、まったく想像外の新しい端末が登場する可能性もあるし、そんなサプライズを自分は期待しています。
大里